中絶手術について
人工中絶手術は、国の法律(母体保護法)によって、
都道府県の区域を単位として設立された社団法人たる医師会の指定する医師は、次の各号の一に該当する者に対して、本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる。
と定められています。
当院の院長は「母体保護法指定医師」として認定されており、身体的・肉体的に負担のかかってしまう中絶手術を、できるだけ負担なく、安心して受けて頂けるように心がけております。
不安でいっぱいの方もいらっしゃるかと思いますが、まずはお気軽にご相談ください。
中絶手術を行える時期
妊娠12週くらいまでに限定して中絶手術を実施している医院もありますが、法律では22週目未満の妊婦に対して中絶手術を行うことができると定められており、当院では12週を超えた妊婦の手術にも対応しております。
なお、妊娠は最終月経の初日から数えるため、28日周期で生理のある方は、次の月経予定の初日が、妊娠4週0日となります。
中絶手術の方法
新中野女性クリニックの中絶手術
当院では陰圧吸引法で手術を施行しております。この方法はWHO世界保健機構が安全な手術として推奨しています。
両方の手術の比較
掻杷術(一般的な手術法)
子宮口からトンクの様な機械で中身をつかんで取り出し、へらの様なもので中身を引っかきだす方法です。
陰圧吸引法(当院での手術法)
子宮口から先端に穴の開いた筒を入れ中身を吸い出します。トンクの様な機械も使いますが掻杷術に比べて小さいもので十分です。
何で吸引法が安全なのか?
吸引法は小さな機械での手術のため、子宮口はそれほど開かなくても可能です。そのため子宮口を裂いてしまうような危険性は少なくなります。また、中身をつかみ出したり、かき出す操作が無いため子宮に穴を開ける危険性も少なくなります。操作そのものも技術的には掻杷術より容易といえます。
陰圧吸引法がなぜ一般的にならないのか?
ほとんどの医師は大学病院や大きい病院でまず修練を積みます。そのような病院の多くでは人工中絶手術や流産の手術に陰圧吸引法を使用しません。そのため陰圧吸引法の技術を習得している医師が少ないことがその原因のひとつと考えられます。また吸引法の機械の導入には掻杷術に比べて約3倍から4倍の費用がかかることも原因のひとつかもしれません。
当院では、掻把(そうは)法・陰圧吸引法共に、修練を積んだ医師が施術しております。
中期妊娠中絶手術の方法
妊娠12週目以降の中絶を「中期妊娠中絶」といいます。
中期妊娠中絶では、膣から薬を挿入して陣痛を引き起こし、出産と同じような形で胎児を摘出します。なお、中期妊娠中絶の手術後には、死産証明書の提出や火葬の手配が必要になります。